HITEQJASMINEの偏った日常。

このブログに接着剤は付いていません。 激情版TSUMIBAKO ©武蔵野積みプラネーション

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劇場版SHIROBAKOを見て思ったこと。(感想とネタバレ気味!?)

※現在公開中の映画ネタを書いてますのでネタバレはしていないつもりですが
  ネタバレ等が気になる方がいらっしゃいましたらどうかスルーしていただきますと幸いです。

不思議なもので創作物は真実より心を動かす時がある。

昨年の夏、たまたま友人の集まりがキャンセルになった時に一杯やりながら何気なく流れていたアニメに見入ってしまった。
実は何年もじっくりアニメを見るなんて言うことは無かったのだが世界観やキャラに珍しくハマってしまい
原作や作者さんの出している関連書籍やBDの予約にイベントやコラボメニューまで食べに行く始末。
その作品は私もあちこちで匂わせているのでお好きな方は気づいたかもしれない。
ただ、アラフォーのおっさんがJKとか女子高生とか言うともう犯罪なのであえてスルーしていた。
その頃から一時よりアニメを見る機会が増えた・・・・といってもBGM代わりに・・・くらいなのだが。
同時期に東京MX系列で再放送され始めたのがアニメ制作を題材にしたSHIROBAKOである。
私的に白箱と言うとアオシマの白箱Sパッケージを思い出してしまうが
アニメの方の白箱はアニメ制作会社が完成して納品する際の映像のメディアが入った白い箱を指すようである。
カーモデル界隈の皆様には今回の記事は申し訳なく思うのだがどうかご勘弁いただきたい。

※パンフレットの下のキットは今回の記事に出てきません(笑)

劇場版 SHIROBAKO

SHIROBAKOという名前は知っていたものの、本放送当時は見た事はなかったし絵に見覚えがあるくらいだった。
もっというとこのアニメのイベントの脇をスルーして通り抜けていたくらいなのである。
この話は簡単に言うとアニメ業界に進んだ高校時代のアニメーション同好会の五人組が
主人公のアニメ制作進行という仕事を通じて業界を描いている群像劇で「働く女の子物」だろうか。
そしてその五人組が高校生時代に制作したアニメを再び作るのが夢と言う話である。
放映当時私が良く見ている画像掲示板に貼られていた主人公の宮森あおい(みゃーもり・おいちゃん)が
疲れ切った顔で運転している絵が印象的で、アルトの社用車が爆走する姿がどこか記憶に残っていたくらいなのである。
そのため「ああ・・・あのアルトが出てくるやつか。」くらいだったのでBGM代わりに見ていたのだが
とある瞬間に「あれ?これ面白くね?」とビビッと来ていつの間にか世界観と面白さにすっかりハマってしまったのである。
当時はアニメーション黎明期を書いた朝ドラの「なつぞら」を聞きながら通勤していたこともあり
(私は思う所あり、車にTVキットを付けていない。)
アニメ業界の世界と言う物に関心が高まっていた時期とシンクロしていたということもあると思う。
そしてなにより主人公のみゃーもりがとても魅力的であり所謂、萌え物とは少し違うスタンスが感じられる。
みゃーもりの存在と立ち振舞はどの仕事の世界でも通用するような理想の人間像でもあり
いつも前向きで表情の豊かさだけでなく、喜怒哀楽もありお酒に逃げたりとどこか人間味がありカワイイのである。
語れないほどのグッと来るポイントがあるが、今まで見たアニメやマンガの女性キャラの中でも群を抜いてると思う。
気づいたら次の放送を指折り数えて待つようになり、最終回まで完走していてその頃にはすっかり
「みゃーもりと仕事したい!」「おいちゃん先輩大好きっす!」みたいな
危ないおっさんになっていたがそれだけこのアニメはキャラクターが皆いい味を出しているのだ。
もちろん主人公だけではなく脇を固める高校の同好会メンバーに職場の先輩に
アニメーター陣含めたスタッフや関係している業界の職人たちがいいキャラをしていると思う。

もちろんこのアニメの世界はファンタジーであると思うし、実際ははそんなに良い事ばかりじゃないと思う。
このあたりは本職の方から突っ込みがあるという話であるがそれはどんなジャンルの仕事でも有ることだろう。
しかし、理想とも言える世界での苦難やトラブルのエピソードにどこか感じ入るものがあったのも事実。
私は製造業でブルーカラー寄りだがアニメの制作進行のように立ち回ることも多いので
みゃーもりの仕事での立ち回り方は神懸っているし、製造業でも見習いたいところが多い。
このアニメは結局の所仕事は一人では出来ないという事を暗に表しているような気がするのだ。
舞台の武蔵野アニメーション(ムサニ)は業界内ではやや勢いはないようだがある意味ではとても良い職場に見える。
アニメが完成した時は社長が作った料理を食べながら皆で試写を見てワイワイしていたり
面倒見の良い先輩に職人肌のスタッフたち。人の入れ替わりは多いがまぁそういう世界なのだろう。
私の会社も昔は大型の製品は出荷時に皆で見送りをしたそうであるがそういう雰囲気がムサニあるのだと感じる。


名シーンも多いと言われているこの作品だが個人的には後編の方のエピソードの方が好きなのだが
印象的なエピソードとしては前半後半通して劇中で報われなかったアニメ同好会組の
声優の坂木しずか(ずかちゃん)が最後の最後で抜選されてスタジオでのアフレコして終わった後に
ずかちゃんが来る事を知らなかったみゃーもりが思わず泣いてしまうシーンだと思う。
あのシーンは間接的に5人組が関わるのでそう言った意味でも見せ場の一つであると思う。
私もみゃーもりや安原絵麻(絵麻たそ)のように思わず涙ぐんでしまったのは内緒である。

同じ同好会組の脚本家志望の今井みどり(りーちゃん)がバイタリティを活かし
大学生ながら業界内に入ってきた時にムサニの制作進行の平岡に思いっきり悪態をつかれるシーン。
このシーンは今でも評価が分かれるシーンではあるが、私はこのシーンを見ると
自分が平岡だったら同じようなことを思ってしまうとも思ってしまうし、悪態の一つでも付いてやろうと思ってしまうと思う。
りーちゃんも思いっきり凹むがその後平岡に自分の想いを言い返すりーちゃんも肝が座っていて好きなのだ。
だからこそ狭き門の脚本家への道を上って行ったのだと思うが・・・・・
そして悪態をつきまくる平岡もその裏にかつて持っていた情熱と夢に対して業界の闇と現実に挟まれたリアルがある。
夢破れて落ちるところまで落ちた平岡がトントン拍子に進んで来たりーちゃんに悪態をつくのも理解できるような気がするのだ。
しかし苦難はあっても仲間たちと成長していくとても優しく楽しい世界。それがSHIROBAKOの魅力だったと思う。

前半終盤の杉江三日伝説あたりのくだりは仕事をしていく上で
大ベテランとの付き合い方を考えさせられるところもあるので
そういう意味ではどの業界でも参考になるような話が多いのが素晴らしいと思う。
みゃーもりが好きなアンデスチャッキーを絡めて杉江さんの凄さを表現して
エース級アニメーターや若手スタッフを動かすだけの技術があったという展開もお話として解りやすいけどワクワクするのだ。
また、その後みゃーもりに「自分も未だ出来ることがある」とお礼をする杉江さんも素晴らしいのだ。
杉江さんがアニメ同好会の安原絵麻にしたアドバイスは色々経験してきたベテランならではだと思うし
仕事に慣れてきた時こそ頑張り時というような意味合も有ると思うし今の私には心に刺さる。
もし、若い方がベテランの方との付き合い方に迷ったら少し参考にしてみても良いかもしれない。

おっと・・・・語りすぎてしまった。他にも色々なエピソードがあるが長くなるので割愛させて頂きたいと思う。

余談だが本放送は2014年10月放送開始ということは私が今の会社で正式に社員になった月である。(入社は同年の1月)
社員になっての初めての仕事は不具合のクレーム処理での現地修理だった。
そういう事もあってかこの頃は仕事が必死でアニメを見る機会がなかった。というか余裕がなかった。
あの頃のアニメだったのか・・・・・・と考えるとSHIROBAKOの世界観はとても感慨深いのである。
そしてこのタイミングで劇場公開・・・・実は公開日に近い2月末、私は社内でとあるターニングポイントを迎えた。
結論から言うとお偉方の意向で次期責任者候補から外れてしまったのである。こんな偶然ってあるのだろうか?
はっきり言うと学歴や職種の壁である。仕事は上が変わればどうすることも出来ない現実がある。
私もずっとそのつもりで頑張ってきたので至らなかった自分にも反省したが未だその器では無かったのだと思う。
悔しいけれどそれがサラリーマンなのだ。SHIROBAKOの世界でも様々な事件や出来事があり
報われない事があるがその辺りの描写はファンタジーの中でリアルな事なのかもと思う。

今回の劇場版も特典たっぷりのディスクが出たら買って見るつもりで
上記のこともあり普段の趣味とは離れた気晴らしに出かけたくなり平日に仕事をサボって見に行くことにした。
(ちなみに昨今の状況で避けていたのではなく、私は映画館という空間が少し苦手なのである・・・・)
見始めて愕然とした、擦り傷でボロボロになっているアルトに蔦だらけの武蔵野アニメーション。
薄暗く人も少なく見覚えのある面々も居ない・・・・・
社運をかけた作品がお蔵入りになり会社が4年で大きく変化してしまったようだ。
皆で集まってTV放映を見るシーンがフェードアウトして現在会社に残った僅かな面々だけになる部分が寂しい。
そしてなんとなくあの元気なみゃーもりに覇気がない感じすら受けてしまう。大丈夫か?
この辺りで私が感じたのが今の職場と劇場版のムサニが似ていること・・・・・・
私が入社した時は空気も明るくベテランの皆がムードメーカーでありどこか明るい雰囲気があった。
上記した杉江さんのエピソードのように引退間際のベテランに時間を取ってもらって仕事を教えてもらうようなことも多数あった。
リアル杉江三日伝説のようなエピソードがベテランにはたくさん有ったのである・・・・・
なので私も食らいついた。同年齢の社員からも意味がないとも言われたがそれでもやった。
今でもその頃の経験は活きているのが正直私の心の支えになっている。
しかし現在部門縮小で空き部屋になった場所、建物の修繕が追いついていない場所、残るべくして残った人達・・・・・
そして何より看板だった仕事が他所に持っていかれたこと・・・劇場版SHIROBAKOのみゃーもりと今の自分が被るのである。
一瞬「俺ってもしかしたら実質みゃーもりなんじゃね?」と思ったが残念ながら可愛い女子ではなく
私の見た目はどちらかというと木下監督や葛城Pのようなデブメガネのテイストたっぷりなのである。
そして物語の中で悩みながらも前向きに進んでいくみゃーもり・・・・ファンタジーのはず。はずなのにどこかで感情移入。
物語が進んで行くうちに集まってくるかつての仲間達。このあたりもファンサービスなのかと思うような集まり方では有るが
この辺りの人間模様も描かれているし、かつてのメンバー皆が協力してくれるのは主人公のみゃーもりの人柄なのであろう。
不利な状況からのスタートは自分が今置かれている状況とどこか被る。
しかし自分にはあのみゃーもりのような信念も前向きさもかつての仕事仲間も居ない。
映画でのみゃーもりの立ち振舞いにどこか自分が後ろめたくなる感情すら芽生えてしまった。
今の今まで何もしていたんだ?自分は何もしていないんじゃなかったのではないか?と自問自答してしまっているのである。
作中の言葉がグサグサ刺さり、自己満足だけで仕事をしていたのでは?と仕事への考え方を改めさせてもらった気がする。
また、好きなことを仕事にするという事の意味合いもこの作品で考えさせられてしまった。
SHIROBAKOの登場人物は好きでその業界にいる人達ばかりだと感じる。
私はどちらかというと得意なことを仕事にしたので、今の仕事は本当に好きな事では無いので
好きな世界で頑張っている人達を見て好きなことを仕事にしなかった後悔を感じてしまったのである。情けない話だが・・・・
アニメの世界も色々あるようである。しかしそれはどこも一緒のだと思う。働くこととはそういうことなのだ。
私も仕事をしている目的は何なのかと聞かれても「生活のため」としか言えないのが悲しい。

今まで他にも製造業のドラマやお仕事物のアニメなどもあったが、ファンタジーに感じたりしてしまい
はっきり言って心動かされるほどの作品には出会ったことがなかった。
私の人生に影響を与えてくれたのは映画のトラック野郎の世界観ではあるし今でも元気をもらうのだが
なぜだが劇場版SHIROBAKOには自分の根幹を見つめ直す事、何をすべきか考えさせられてしまった。
お恥ずかしながらみゃーもりとりーちゃんを見に行くため・・・・・・くらいに思って居たのだが
大きいスクリーンの前でまさかここまで考えさせられるとは思わなかった・・・・・・

そしてこのブログ的にはみゃーもりがスタンドで給油しているシーンの背景にいる20後期のセルシオに注目である。
あのCGを書いた方はこんなブログなどは見てないと思うがある意味では一番ドキッとしてしまった事を伝えたい(笑)
コーナーレンズもオレンジになってちょっとヨーロピアンだがなぜ20後期セルシオなのか気になってしょうがないが
こういう背景や周りの美術設定を見る楽しみ方もまたアニメの魅力である・・・・・
一つ思ったのが2019年の設定だが走っている車やショールームにちらっと見える車が
どれもちょっと年代が合っていない気がするがそれはもう突っ込まないでおこう(笑)
車つながりでアニメ同好会の藤堂美沙ことみーちゃんの苦悩するシーンの一つで自動車CGのシーンも有るのだが
そこはネタバレになるのでちょっとだけ触れるが彼女が後輩に車の動き方について投げかけるセリフがあるのだが
「セミトレーリングアーム?4リンクリジッド?タイヤはバイアス?LT?」だったら吹き出してたと思うが・・・・・
ちなみにみーちゃんは色々と言われているが作中でとても好きなキャラである。

劇場版 SHIROBAKO

私個人は面白かったと思うが、初見の方だと少しキャラの立ち位置や設定の理解が必要かもしれない。
また、ファンサービス的なシーンも多いので、もしこの映画を見たいと思った方が居たらTV一期を見てからの方が楽しめると思う。
少し世界観を解っていないと駆け足過ぎるような箇所もあるので予備知識は必要かな?と思った。
ミュージカル仕立てのシーンなども賛否はあるようだが個人的には悪くないかなと思う。
目がキラキラしながらみゃーもりが携わってきたキャラクターたちと踊るシーンはややクレイジーに見える所もあり
これがSHIROBAKOファンの間で実しやかに囁かれている○○ドーナッツの効果であろうか(笑)
みゃーもりがミムジー&ロロに気持ちを代弁させているシーンは実際に見たら
ちょっと引いてしまうかもしれないがそこはアニメなのでOKということにしておこう。そこも魅力であるし。

最後のカチコミのシーン等ではかつての任侠映画のような雰囲気も感じたし解る人には解る小ネタなども多いと思う。
個人的にもう少しアニメ同好会の面々の活躍を掘り下げてもらいたかったが
ここはテレビ一期の4年後という事もあって個々の立場の変化などもあるのだろうと勝手に考えて補った。
しかし一部キャラなどは見せ場がなかったりしたのが残念ではあるが尺や物語の都合上はしょうがないのかなとも思う。
4年間の間でみゃーもりを取り巻く人達の変化も感じられて、そのあたりの変化も新キャラの宮井であったり
劇場版のキービジュアルの並び順や位置にも現れていると思う。
新キャラの宮井とのシーンが思った以上に少なかったのだがそれも意図的なものもあるのかなとも・・・・
そういった意味では登場人物の4年後の成長した姿はある意味ではファン向けの映画とも言えるかもしれない。

私も自分自身のタイミングがたまたまドンピシャにハマってしまった結果今更ハマってしまったSHIROBAKO。
あの日、集まりがなくてテレビでとあるアニメを見ていなかったら・・・・・・未だに見ていなかったかもしれないし
自分自身の立場や仕事をここまで考えさせられることもなかったかもしれない。
悔しいけれど自分はみゃーもりにはなれないけれど仕事をする上で心意気くらいは真似できるかもしれない。
私の心の中にずっと居るトラック野郎の桃さんからもらった心意気に
みゃーもりの立ち回りができれば自分も強くなれるかもと思わせてくれた映画であった。
ただ、あくまで人には好みがあるので面白いと思うかつまらないと思うかは見た人次第であると思う。

おっと・・・・語りすぎてしまった。たまにはこういう記事も良いかと思ったがブログの方向性と違うので
違和感を覚える方もいらっしゃると思うが申し訳なく思うが何卒ご容赦頂きたいと思う。
プラモの痛車シリーズ・・・出ないよな・・・絶対出ないよなぁ・・・・・と無理やり方向を変えてここで終わらせて頂きたい。
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